シーラカンス日記

アクセスカウンタ

zoom RSS メアリー・カサットの魅力

<<   作成日時 : 2016/10/10 20:43  

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

メアリー・カサット展に行ってきました。よかったです。感動しました…
前々から好きなのです。子どもや女性像が魅力的なので。たとえばこれ。

https://www.wikiart.org/en/mary-cassatt/baby-reaching-for-an-apple-1893
( 林檎に手を伸ばす子供(赤ん坊)(Baby reaching for an apple) 1893年 100.3×65.4cm | 油彩・画布 | ヴァージニア美術館)

彼女が描くと、乳幼児が動き出しそうなんです。ポーズが動的。まさに切り取られた「動画」です。
さらには、子どもの膝小僧やお尻が魅力あるんですよね。特に母親に抱っこされた際、お尻のほっぺたがぽってりと腕からこぼれ落ちそうになっているところ、手足の動き。実によく見てます。また、子どもの顔というのは頬のライン、おでこのライン、腕のまるで輪ゴムをはめたあとのようなぷっくりしたラインが魅力だと思うのですが、まさに彼女はそれを余すことなく描いています。

退屈した子ども、おねむな子って、足を投げ出したり腕を投げ出したり首をくねくね曲げたりしますよね。
そういうときの顔つき、足つきがリアルな、実にスピード感ある絵画がこれ。
https://www.wikiart.org/en/Search/Little%20Girl%20in%20a%20Blue%20Armchair
(青い肘掛け椅子の上の少女(Little Girl in a Blue Armchair) 1878年 89×129.6cm | 油彩・画布 | National Gallery (Washington)
http://www.fashion-press.net/news/gallery/20512/353717
《眠たい子どもを沐浴させる母親》1880年、油彩・カンヴァス、ロサンゼルス郡立美術館蔵
©2015 Museum Associates / LACMA

子どもの先が読めない早い動きを、きちんと切り取っているんですよね。
当時はカメラも存在していたはずですから、使いこなしていたんでしょうか。

他に、母子像となるとこんな感じも。
http://livedoor.blogimg.jp/kokinora/imgs/b/8/b8d468d6.jpg
(The Bath)

メアリー・カサットは、1800年代後半に活躍したアメリカ人女性画家です。
日本ではいまひとつポピュラーではありませんが、印象派を代表する女性画家として、また印象派絵画のプロモーターとして重要な登場人物です。
ドガと終生協力関係を結び(ひょっとしたらつきあっていたのかも)、ベルト・モリゾとも友人。
裕福な家庭環境に育ったことから、印象派を海を越えてアメリカの富裕層にどんどん紹介していったという重要な役割を演じた女性でもあります。
当時、印象派はフランス国内では画壇の主流とは言えない恵まれない環境下にありましたが、カサットらの尽力でアメリカの新興富裕層がバックにつき、彼らがばんばん買いまくっていったからこそ今、アメリカじゅうの美術館に印象派が置いてあるわけです。

今回の美術展でもっとも気に入った一枚がこれ。
母親像でも赤ちゃん像でもなく、ある大人の女性が観劇しているところなんですが…

http://www.fashion-press.net/news/gallery/20512/353715
劇場の桟敷席(別名:オペラ座の黒衣の女:オペラ座にて)(Woman in Black in the Opera) 1879年 81.3×66.0cm | 油彩・画布 | ボストン美術館

向こうからあからさまにこちらをグラスで覗く男が一人。その視線がこちらに突き刺さってくるのに、女性はそちらに目をやりもせず、視線を向ける先は舞台かと思いきやさにあらず。舞台ならばもう少しオペラグラスの角度が下を向かないとおかしい。だとすると、流行の黒いドレスを身にまとったこの女性もまた、桟敷席の向こう側にいる誰かに視線を送っている?という、ちょっと不思議な絵です。
解説には「女性は一心に舞台を眺めている」としていましたが…

女だって「見られる側」「覗かれる側」ばかりではなく「見る側」「覗く側」に立ったっていいし、立つことだってある。という、この時代にしては革命的なパースペクティブの転換だった気がするんです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
メアリー・カサットの魅力 シーラカンス日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる