「官僚の育休」 by AERA2006.3.27号

ちょっと書くのが遅かったかもしれないんですが、
今週号のAERAのある一ページが面白かったです。
山田正人という名前の経済産業省の
課長補佐さん(なんと1967年の同年生まれ)が
書いた一文(82ページ)です。
この人、3人目の子どもが生まれた際に、
育児休業を取ったそうなんですよねえ。
ちなみにオクサマは同じ官庁で働く人だそうです。

ご存知の通り、国会対応もしなきゃいけない
中央省庁のキャリア官僚というのは
ハッキリ言って「24時間戦えます」状態でないと
シゴトにならんセクションが多いわけです。
夜中の2時3時はあたりまえ、というか。
国会や委員会で、質問に立つ議員に対し
答える側の閣僚の耳元でごにょごにょ言ったり
いろんな資料をあらかじめ渡しておいたり。
そういう超多忙なシゴトをしてきた人がなんと
育児休業を取った、というのはホント画期的なことで、
しかもそれが「厚生労働省」じゃなくて
「経済産業省」であるってところが
超めずらしく、スバラシイ。

彼は言います。
「共働き家庭が増えたのに未だに
 『男は長時間働き女は家庭を守る』のを前提にした
 ハードワークが20~30代で常態化している。
 これじゃ少子化は当然だ。
 かつてみたいな男女性別分業の世の中に
 戻るわけないんだから、男女とも育児するしかないのに。
 かつて土曜日は半ドンなどで仕事してたのを
 国も民間もみんなで一斉にやめた歴史がある。
 だから、週休2日導入のときと同じように
 省庁も国会も民間企業も一斉に残業をやめて
 労働時間を全体的に短くするしか、
 もう少子化対策はありえない。
 『国力が落ちる』という文脈で少子化を論じる人たちは
 そんなこと思いつきもしないし絶対に言い出さないが」

全くもっておっしゃるとおり!!です。
男性は、本当に忙しく、激しく疲弊している。
女性は、多くが出産することを恐れている。
このいびつさに気づいている人は気づいているんだけど、
自分ひとりの力ではどうにもならないと
大概あきらめてしまっているんですよね…。

山田さん曰く、「全部オープンでいきましょう」と。
「ある程度以上の規模の会社はみな
 配偶者を含めて何人が妊娠出産し、何人育休を取り、
 何人が取れずに会社を辞めたか。性別はどうか。
 それぞれどのぐらいの期間取ったのか。
 どの企業がどの程度『家族』を本当に大事にしているか、
 それを克明に明らかにする義務を負わせ、
 企業側にも『踏み絵』を踏ませるべきだ」と。

まったくすばらしいと思いますし、
こういう議論が出なければ
少子化の本質を変えることはできないと思うんですが、
でも問題はやっぱりこの課長補佐さんが
「経済産業省」の人だ、って部分なんですよね…。
この人、職場で上司に怒られないのかなあ、
こんな本質的なことをズバリと書いて。
ちょっと心配。

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この記事へのコメント

2006年03月29日 23:47
わっ、すごい(◎o◎) たった今TVでやってましたよ!
父親の育児休暇・・・まだまだ社会的に世間体的に難しそうですね(^^; ウチの主人も「出来たらとってみたい」と言ってはいましたが。
2006年03月30日 05:24
山田さんは、下の本を書いた方ですよね。
「経産省の山田課長補佐、ただいま育休中」
(日本経済新聞社)

蓮舫議員のサイトでも取り上げられていましたね。山田さんのお宅、上の二人の子どもは、双子なんだそうです。がんばれ!!
省内で怒られたら、『怒られちゃいました』って公表すればいいんだと思います。少子化に対する組織の考え方がよくわかるから。それに対して、山田さんを応援する人が増えれば、社会の意識も変わるはず。
2006年03月30日 06:36
霞ヶ関ってほんとに夜遅いですよね。打ち合わせに、8時にお願いしますって言われて、ずいぶん早いなーと思ったら夜だったときに新人君だった私はほんとに驚きました。・「踏み絵」ですかぁ。水増しとか、数合わせのためにいろいろうまーくいじられたりして。そもそもそんな個人情報を会社に知られるというのは問題かもしれないので、第三者機関を作ってそこが調査することになるのかな。。。でも山田さんみたいな人が出てくるというのにはさらなる希望につながるでしょうか。
2006年03月31日 23:32
>種まきママさん
え、テレビでもやってましたか。最近テレビ見てなくて(おいおい)…見逃しちゃったですねえ。父親にとっての育児休業は、父親本人にとっても貴重な経験(ものごとの視点が変わるから)になるんじゃないかと思います。

>ひろくまさん
オクサマも、双子ちゃんを産みながら仕事続けてこられた人なんですね、そのへんも興味あります。本を買ってみよっと

>ヒロシさん
そうなんですよ、少子化対策をやっているお役人さんと会ったとき、その少子化対策担当本人が「毎日帰るのが午前3時で、わが子と会えない」って嘆いてました。山田さんの価値観が普遍性を持つようになると多少希望も見えてくるんですがね…

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